名物裂文様

広く人に知られたものを名物と呼びますが、茶道の世界では、千利休をはじめ、著名な茶人が名品と認めた茶道具を名物と呼び、茶入れや袱紗などに用いられた裂れを名物裂れといいます。

 

■名物裂のなりたち

茶の場の名品を名物として集大成したのが、江戸時代の大名茶人松平不昧公です。
利休以前に足利義政らが収集したものを大名物、利休の選んだ品を名物、小堀遠州が選んだものを中興名物とし、不昧公が名物並みを加えました。

 

■名物裂の織りと文様

名物裂のほとんどが宋、元、明時代の中国からの舶来品。なかでも一六世紀頃までの名物裂は「古渡り」と呼んで珍重されています。
また、名物裂の地は緞子、金襴、間道などですが、書道のしんぎ真行草にちなんで格付けされています。緞子は金襴の文様では、笹蔓緞子や荒礎緞子、そして高台寺金襴をはじめとする唐草文が有名です。
間道は絹を中心とする縞の織物で、縞の文様によって吉野間道、青木間道、日野間道など。また、正倉院宝物にもある燭光錦や有栖川錦の名物裂もあります。
これらの名物裂文様は総じて奈良・平安の文様より小さく、渋い品格を持ちます。

 

■名物裂文様と帯

名物裂の来歴から、茶人好みの織り帯として愛好され、特に色無地や江戸小紋によく調和します。

 

 

 


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