江戸小紋

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江戸時代の京が手書き友禅の町であるとするなら、江戸は型染めの町でした。伊勢型紙を白生地の上に置いて、模様の部分を糊で防染し、地色を一色で染めて糊を落とすと、糊の部分が白い模様になります。江戸時代から続くこの技法で、今も東京で染められている小紋を江戸小紋と呼んでいます。東京染め小紋という名で伝統的工芸品に指定された小紋の中で、この江戸小紋は大きな位置を占めています。

 

■江戸小紋は武士の裃が原点

江戸時代、大名や武士の裃用として、遠目には無地にみえるような非常に細かい柄の小紋が染められました。将軍や大名は各自専用の模様を定め、それを留柄としました。やがて元禄時代になると、遊び心のあるやや大きい型染めが町家の男女の洒落着として用いられるようになりました。江戸小紋という名は、この型染めの技術を伝承してきた小宮康助氏が昭和30年に人間国宝に認定されたときつけられた名前です。

 

■型紙掘りも染色も熟練の技を駆使

「一枚の型紙、一色の染め」である江戸小紋は、シンプルさと精緻な技術で私達を魅了します。型紙の彫り方には突き彫り、錐彫り、引き彫り、道具彫りの4種類がありますが、ことに裃柄のような細かい模様を型紙に彫るのは至難の業です。5年、10年と修行をつんで始めて出来るようになります。
また、型紙の長さは45センチほどですから、一反の着尺を染めるには何10回も型紙を送って染めなければなりません。極型の江戸小紋を一分の狂いも無く送って糊付けするには熟練した技術が必要です。このため、伊勢型紙の掘り師や江戸小紋の染め師には人間国宝に認定された人が何人もいます。

 

■紋を付けると略礼装になる江戸小紋

裃が原点だった江戸小紋は、当初から家紋を付けて用いられた小紋でした。その伝統は今も健在で、極鮫、極霰、極松葉などの裃小紋は高い品格があり、紋を付けて略礼装の着物として用います。
一方、遊び心のあるやや大きい柄ゆきは、粋な洒落着として楽しみます。また、絵羽柄のように染めた訪問着も作られています。

 

 

江戸小紋の製法で作られたメイドインジャパンのストール

http://stylestore.allabout.co.jp/mojo?vgform=SimpleForm&template=default/special/comment.html

 

江戸小紋型付け 廣瀬染工場 雄一

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=7zL_n0rfvWQ&w=420&h=315]

 

江戸小紋博物館/大松染工場/中條 隆一

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=VnOM3wYbjmI&w=560&h=315]


東京染め小紋

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江戸時代、東京では江戸小紋をはじめ、多くの型染めが行われていました。明治になって、京都で創案された写し糊の技法が東京に伝わり、江戸小紋のように糊防染で地色をを染める技法のほかに、写し糊でも小紋が染められるようになりました。これらの小紋は東京染め小紋と呼ばれ、昭和51年に通産省から伝統的工芸品に指定されました。
写し糊で染める小紋も江戸小紋の伝統を受け継いで、色数を抑えたシックな染めを得意とします。柄ゆきは縞、格子、市松などの伝統的な幾何文様や現代的な抽象柄、花柄など。色は歌舞伎の定式幕の色や江戸紫、茶、さび朱など。東京友禅の伝統色を生かすと共に、洋服の流行色を敏感にキャッチしています。
現在使われている型紙は、小紋型のほか、付け下げ方や絵羽型があり、単色の付け下げや訪問着はさりげなく着こなせる着物として茶人などに人気があります。

こちらでも江戸染め小紋の紹介をしています。

東京染小紋って何だろう?

江戸染め小紋の伝統的工芸指定シールなど

東京染小紋(江戸小紋)

日本の技を動画で紹介しています

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=XHY7il86w-k&w=560&h=315]


加賀小紋

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加賀友禅のふるさと、金沢を中心とする地方で染められる型小紋が加賀小紋です。江戸小紋と同じ手法で染められる一色染めの小紋と、京型小紋と同じ手法で染められる多彩な小紋があります。
加賀小紋の起源は、加賀百万石前田家の武士の裃柄です。この加賀小紋は、江戸小紋と同様に伊勢型紙を用いた細かい一色染めです。やがて武士の妻女や商家の人たちにも普及して、柄が大きめになに柄数も増えたといいます。女性用の小紋には草木や花柄などが染められ、江戸小紋より優しい雰囲気が特徴です。
明治になって京都で型友禅が写し糊を使って染められるようになると、それにならって加賀友禅の色柄を基調にした多彩な加賀小紋も生まれました。今では小紋だけでなく、付け下げや振袖、訪問着にも型染めされるようになり、着物地も縮緬や綸子だけでなく、白山紬や牛首紬にもそめられ、趣味の着物として愛好されています。

 

●加賀小紋、例えばこういう柄ですね。↓

http://www.kimonoseikatsu.com/dictionary/index.htm?keyword=*&genre_id=&id=186

 

●加賀小紋との八掛けと胴裏の併せ方についての質問もありました↓

「加賀小紋の着物地を購入しました。八掛けと胴裏の上品な選び方を教えて下さい。」

 

 

 

 


京型小紋

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京型小紋は何枚もの型紙を使って染められ、手書き京友禅と同じ雰囲気を持つ華やかな着物です。

■型紙が長く、枚数が多いのが特徴

型紙の材料は和紙に柿渋で、寸法の長い友禅型紙を用います。少なくとも図案の色数と同じ枚数だけ型紙が必要なので、型紙を2,30枚、ときには100枚も使います。疋田型、摺り込み型など特殊な型紙もあり、これらを合わせて京風の柄ゆきを染めます。

■京型小紋の伝統

京型小紋の起こりは明治時代。京都の老舗メーカー「千總(ちそう)」の技師がヨーロッパに学んだ後、写し糊を開発し、一色一枚の型紙が作られるようになってからのことです。
華やかで多彩な京型小紋は、たちまち全国の女性を魅了し、明治後半から昭和初期まで若い女性の晴れ着といえば京型小紋とされたほどでした。
花車、薬玉、乱菊、御簾など御所風のものが古典模様。バラ、カトレアなどの洋花や、シャンデリアなどのフランスプリントの図案が新模様。新模様がことに流行し、「ハイカラでモダンな」という形容が京型小紋につけられました。

■京型小紋はよそゆきの小紋

晴れ着としての伝統を持つ京型小紋は、今もよそゆきの小紋です。お正月やクラス会、観劇、パーティー、七五三などにふさわしい着物で、子供から大人まで幅広い年代に向く色や模様があるのも特徴です。

■京型小紋から京型友禅へ

京型小紋はよそゆきの小紋ですが、現在ではさらに型紙を工夫して、小紋以外の着物も型染めで染められています。肩で柄を振り分けて前後で模様が逆さにならないように染めた付け下げ着尺のほか、振袖や訪問着も。豊富な色柄で華やかさを競う今日の型染めの着物は、京型友禅とも呼ばれています。

京都では型友禅の型紙を使って、ハンカチへの染め付けを体験が出来るところもあるようです。

http://www.ad-kyoto.jp/fureai/yuuzen.html

京型友禅の型紙を彫る

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=SXy4PJlh3cQ&w=420&h=315]

京型友禅の型紙の下絵を写す

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=1PU647n6aeg&w=420&h=315]

 

京型友禅の小刀を研ぐ1

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=mVi-VaeE24s&w=420&h=315]

 

京型友禅の小刀を研ぐ2

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=iV0w4Qmxa9g&w=420&h=315]

 

 

 

 

 


型染め

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型染めとは、染色用具の1つである型紙を生地の上に置いて染める技法です。

■型染めの特徴と伝統

一枚の型紙で同じ型を何十回、何百回と染められます。使う色を変えると全く違う雰囲気に変わり、手書きと違って量産が可能な技法です。しかし、一枚の着物が一枚の型紙で染められることは稀で、型染めもまた技術の枠を集めた染色方法なのです。
型染めの起源は、鎌倉時代の染皮といわれます。江戸時代になり、武士の裃が型紙を使って染められ、次第に普及していきました。

■型紙は和紙が材料

型紙は、楮から作った和紙を柿渋で2~4枚張り合わせ、更に表面に柿渋を引いて乾燥させて作り、さまざまな模様を彫ります。その型紙は江戸時代から伊勢産のものが最高級品とされ、伊勢型と呼ばれています。
型紙の種類には、染める模様の大きさによって小紋型、中型、大型などがあり、型紙の大きさも違います。現在は中型や大型の型紙で染めた大きな文様も小紋と言いますが、もともと小紋とは小紋型で染めた小さい模様を指しました。
型紙は模様によって何枚も組み合わせて使います。色数の多い模様には20枚、30枚と使い、100枚以上使う場合もあります。

■型紙を使った染め方はいろいろ

型染めにはさまざまな技法がありますが、大きく分けると3通りあります。
型友禅のように型紙の上からへらで色糊を塗る方法と、更紗のように型紙の上から丸刷子で染料を摺り込む方法、江戸小紋のように型紙の上に防染糊を置いて模様を白く抜く方法です。
したがって、型紙で模様の色を染める型友禅や更紗などは、模様の色数によって何十枚も型紙が必要になります。

 

 

型染めを手がける染色作家、鳥羽美花氏のオフィシャルサイト

型染・筒描の道具などこちらで販売しています。田中直染料店

 

浅井長楽園の型染め和紙の製作工程

[youtube http://www.youtube.com/watch?v=VSPPRj8lQFw&w=420&h=315]