先染め・後染め

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先染めとはいとを染めてから布に織ること。後染めとは布に塗ってから、手描きしたり、型染めしたりすることです。紬といえば普通は先染めの織物ですが、最近は紬地の風合いを愛する人が多く、後染めの紬も多く見られるようになりました。

後染め紬は、紬糸を染めずに白生地に織ってから色無地に染めたり、模様付けをして小紋や付け下げ、訪問着にします後染めの紬の色無地や江戸小紋、付け下げ、訪問着は紋を付ければ縮緬や綸子地のそれと同じように準礼服の着物になります。

先染めの紬は、表も裏も同じ色柄ですから表が汚れたり傷んだりしたら、裏返して仕立て直すことも出来ます。紬は先染めでも後染めでも染料がよく浸透するので、縮緬のように色抜きが綺麗に出来ない場合があります。しかし、こっくりとした深みのある色は紬ならではといえるでしょう。

 

紬の染めについて
http://homepage2.nifty.com/yamazen-kobayashi/tumugi.html

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目的と着物の種類

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着物は昼と夜で洋服のようにはっきりとした区別はありませんが、素材や柄、紋の数などでTPOが変わります。また、未婚・既婚の区別がある着物もあります。

着物は染と織りに大別されると書きましたが、さらに素材や色や模様などの違いで名称が分かれます。それぞれの名称と特徴、大よその用途をご紹介。

●黒留袖
既婚女性が着る慶事用の第一礼服。黒字の裾だけに絵羽模様を施し、必ず日向五つ紋を染め抜いて着用します。

●色留袖
慶事用の女性の第一礼服で、地色が黒でない留袖。いつつ紋付は黒留袖と同格、三つ紋や一つ紋付きで着ることもできます。

●振袖
未婚女性の第一礼服。袖が長いほど正装になります。紋付が正式ですが、最近は紋を付けずに着ることが多くなりました。

●訪問着
準礼服や晴れ着になる着物です。絵羽模様の華やかな着物です。

●黒喪服
未婚・既婚女性を問わず喪の第一礼装。留袖同様必ず五つ紋を染め抜き、帯や小物も黒で統一して最高の弔意を表します。

●色喪服
こちらも未婚・既婚女性を問わず喪の準礼装。黒以外の地味な無地染めの着物に必ず紋を付けて着ます。

●色無地
紋の数によって礼装・準礼装になる、黒以外の無地染めの絵柄のない着物。地味な地色なら色喪服としても着用できます。

●付け下げ
きたときに全ての模様が上を向くように染められていますが、訪問着のように絵羽模様ではなく、訪問着と小紋の中間的存在です。

●江戸小紋
一つ紋を付けて略礼服になる、一色型染めの細かな模様の着物。武士の裃に端を発し、多色染めの小紋より格式があります。

●小紋
洒落着や街着になる着物。小さい模様とは限らず、訪問着や付け下げ違って全体の模様を見ただけでは上下がわかりません。

●紬
洒落着、街着、普段着になる着物。絵羽模様の袖の場合は社交着になります。いずれにしても模様は特別な場合を除いて、色糸で織られた織り柄です。

●浴衣
7、8月に着る家庭着、遊び着。木綿地に型染めや絞り染めで模様を染めた夏の着物。かつては紺白でしたが、今は多彩な色の浴衣が多くなりました。

 

 


染めの着物の種類

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●手書き友禅

白生地に日本画を描くように模様を染めた着物。手書き友禅の多くは、広げると一枚の絵に見えるような絵羽模様が描かれています。

●型染め

白生地に型紙を置き、その上から染料をはいて模様を染めます。型紙は染める色のかずによって、ときには50枚以上もの枚数を使用します。

●江戸小紋

型染めの着物の一種。江戸時代に裃に使われた一色染めの細かい柄が基本です。多くは準礼服に用いられます。

●絞り

白生地を糸で縛って染めた着物で、糸をほどいた後の生地の風合いと模様が特徴。京絞りや辻が花絞り、有松絞りなどがあります。

●ぼかし染め

着物の地色を濃い色から淡い色、或いは白にしだいにぼかして染めた着物。準礼服に用いられることが多い着物です。

●臈纈(ろうけつ)染め

溶かした蝋で描いた模様を防染し、地の部分を染めた後、蠟を溶かして仕上げた着物。趣味の着物として用いられます。

●紬

蚕の繭から紡いだ糸を染めて織った着物。模様は格子や縞、絣柄などが多く、普段着や洒落着として愛用されています。

●紬(絵羽模様)

織りの着物が高く評価されるようになって、手書き友禅のように絵羽模様に織った紬もあります。

●御召

将軍がお召しになったので御召と名づけられたという着物。男性の準礼装や女性の外出用になります。

●麻

植物繊維の麻で織った夏着物の総称。上等な麻織物を上布、凹凸のある生地に織ったものを縮みと呼び、夏の洒落着にもなります。

●木綿

錦繊維から作った糸で織った着物。藍または白地の絣柄が代表的で、日常着として通常は裏地をつけづに着ます。

●紙布織り

和紙をこよりのように撚った糸で織った着物。縦糸に絹を用いたものも多く、趣味の着物の一種です。

 

 

 


着物の「染め」とは

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着物の常識を難しく思うかもしれませんが、そんなことは無く、着物の種類は大きく分けて2つあり、染めと織りです。この違いによってフォーマル度や雰囲気が変わってきます。

■染めと織りとは?

着物に限らず衣服の生地を作る方法は2種類あります。白い糸のまま布に織ってから染める方法と、糸を最初から染めたあとで織る方法です。洋服でいえば染めはプリント、織りはツイードにあたります。このように白生地を染めて仕立てた着物を染めの着物、反対に糸を染めてから織る着物を織りの着物といいます。染めの着物は布に織ったあとで染めるので後染め、織りの着物は布にする前に染めるので先染めとも呼びます。

■染めの着物

現代では一般的に染めの着物は織りの着物よりも格が高いとされ、フォーマルとしての礼服、セミフォーマルとしての準礼服、洒落着として着用します。染めの着物には黒留袖、色留袖、振袖、訪問着、付け下げ、色無地、小紋と呼ばれるものがあります。これらは色やもようのつけ方で区別した呼び名で、それぞれ主に結婚式や成人式といった儀式用、パーティーや茶会用、そして街着用になります。つまり染めの着物は晴れ着を中心とした、華やかで柔らかい風合いで、着る人がはんなりと優しい雰囲気に見える着物ということができます。

■織りの着物

糸を染めてから織るので先染めとも呼ばれる織りの着物は、かつては仕事着や普段着だったという歴史を持ちます。衣服も自給自足だった時代ですから、どの地方でも農作業の合間に蚕を飼い、糸に紡いで色を染め機を織って作りました。糸の段階で縦糸と緯糸(よこいと)を違う色に染めて織った縞や格子や絣といった素朴な織り柄が中心でした。このように織りの着物といえば、堅牢で地味な色柄が多かったのですが、最近では華やかなものも多くなりました。伝統工芸としての技術も高く評価され、普段着としてだけではなく趣味着物としても注目されています。

織りの着物には結城紬や大島紬に代表される紬のほかに、木綿や麻など植物繊維を素材としたものが生産されています。一般的に織りの着物は染めに比べると、しゃきっとした着心地できりっと見える着物といえます。