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綴織は古代から世界各地で織られ、エジプトにはコプト織り、中国には刻糸、フランスにはゴブラン織があります。日本でも正倉院裂や秀吉の陣羽織に綴織が見えますが、これらは外来品で、国産化されたのは江戸中期、西陣でのことでした。

現在は、ジャガード機で織った綴が多くなりました。一方で、織り手の削った爪先や櫛で緯糸を掻き寄せて織る「爪綴(本綴)」も織られています。多色づかいの爪綴は一日に一寸くらいしか織り進められない美術工芸品のような織物です。

綴織は平織りで、径糸の下に置いた実物大の下絵に従って、一色ずつ手投げ杼で緯糸を通します。地の部分を織り出す緯糸と模様を織る緯糸を別々に織り進めるので、その境目に「把釣孔」という小さな隙間ができます。と、同時に表裏とも同じ模様が現れるのが特徴です。
帯のほか、袱紗や壁掛け、緞帳などに用いられます。